■ レコード鑑定の基礎知識 ■


・How to identify vinyl records?
このページではレコードを見分ける際の基本用語をレーベル関係を中心に紹介します。なお、盤面の状態鑑定については客観的な基準での判断が難しいため、ここで紹介することはしません(だいたい見ればわかると思いますし)。
んでは、早速Deep PurpleのMade in Japan(UK盤)disk1を例に説明します。

レーベル例

カタログナンバー レコードごとの管理コードです。
Made in JapanのカタログナンバーはTPSP351ですが、二枚組のためdisk1のカタログナンバーはTPS3511になっています(disk2はTPS3512)。カタログナンバーの付け方の規則はそのアルバムを配給している会社によって色々違いがあります。
リム レーベルの外周部のことを指し、著作権表示と禁止事項が記述されているのが一般的です。CDと同じですね。
ランナウトグルーヴ 盤面の最後の曲が終わった後の溝の終わりの部分を指します。アルバムによっては(例:RainbowのDifficult to Cure、THE BEATLESのSGT.)この部分に何らかの音声が入っており、マニュアル式のプレーヤーで再生すると針をあげるまで延々とリピート再生されます。
マトリックス
ナンバー
本で言う“版”のことをレコードではマトリックスと称し、マトリックス1と言えばそのカタログナンバーのレコードのファーストプレス(初版)であることを指します。この第何版かを示す数字をマトリックスナンバーと呼びます。レコードの盤面に刻印されているので、スタンパー(レコードをプレスする際の型の大本)ごとに管理されており、中にはA面がマトリックス1でB面が2という物も存在します。また、必ずしも数字が1から始まっていない場合もあるので要注意です(不合格等の理由でスタンパー作成に使用したラッカー盤(後述)を複数作成した場合、等)。

Matrix number
TPS3511 A-1Uと書いてあります。
ちなみにB面はTPS3511 B-1Uで、全てマトリックス1です。
メタルマスター
ナンバー
メタルマスターとはレコードをプレスする際に使う型(金属板)で、1つのスタンパーから複数作られます。それを管理する番号をメタルマスターナンバーと呼びます。
最近こいつを気にする輩がいるという話を聞きましたが、マトリックスが同じなら気にするほどのものでも無いでしょう(というか、個々の盤面の状態の方が音質には影響するかと)。
画像は下のカッティングエンジニアサインの欄を参照。
カッティング
エンジニアサイン
レコードでは最終的なマスターテープをもとにカッティングエンジニアが曲がうまく盤面におさまるように溝のピッチや深さ等を調整してマスターとなるラッカー盤を作成し、それを元にスタンパーが作成されます。当然、その出来が最終的なレコードの音質に直接関係しており、腕利きのエンジニアが担当した場合自分の仕事であることを示すためにラッカー盤に署名を入れている事が多々あります。
当然ながら、再発盤やスタンパーの変更等で異なるラッカー盤を使用した場合はカッティングエンジニアが変わっている場合が多いため、署名も入っていないことが多いです。
Made in Japanでは"PORKY"あるいは"PECKO"などの署名があり、これは同時期のDPのアルバムカッティングを手がけたGeorge Peckhamによる署名です。
カッティングエンジニアサイン
"PECKO"のサインとその横にメタルマスターナンバーの"3"の文字が見えます。
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こいつらの解説は不要でしょう(笑)

以上がうちのページで使う用語の大体ですが、もっとつっこんだ話を読みたい方はSONIC@YASさんのこのコーナーをお勧めします。

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